感想

佐藤優の特別講義 戦争と有事 ウクライナ戦争、ガザ戦争、台湾危機の深層

・神権と人権

・内在的論理への理解

・オープンソースインテリジェンス

神権と人権

神権と人権。

この2つを理解しなければ世の中の動きを正しく把握することは難しい。

特に第二次大戦後、アングロサクソン型の価値観に上書きされている私たちには、この理解が不可欠だと感じた。

特に宗教観。これは、人々の生活原理や文化、日常に落とし込まれている。

この違いが、同じ事象に遭遇した際に判断が分かれる大きな手がかりになると感じた。

特にキリスト教の中の違い、イスラム教の教えについて深く理解しなければ今の世界情勢について語ることはできない。

このシリーズで繰り返し語られていることではあるが、GDPに意味はあるのか?あったとしてそれはどの立場の人が、どんな結果を求めるために有用(だった)のか?

GDPなど数字や自分の価値観では理解に苦しむ相手の決断には、どんな価値観があるか、背後関係まで知らなければ行動などできない。

内在的論理への理解

先ほどの後半の話と大きく被る部分である。

なぜロシア、ウクライナ、パレスチナ、イスラエル、アメリカは現実のような行動を取っているのか?

これを理解するためには、それぞれの内在的論理の理解が欠かせない。

この内在的論理の理解、が今の自分に足りていないと痛感する部分であった。

国際問題、と考えると大きく聞こえるかもしれない。

しかし日常生活に落としてくると、内在的論理の理解が欠如していると自覚する部分が多々ある。

特にプライベートなコミュニケーションにおいて。

偏見で申し訳ないが、同じエンジニア界隈で話す際には相手の考えていることはある程度理解できる。

一方で、非エンジニアや女性と話す際(これは私が女性がほぼいない理系大学に通っていたため?いや環境のせいにするなよ)に相手が何を言っているのか、何を伝えたいのかよく分からないことがある。

単純に私が相手との共有の話題を持っていないことも原因ではあるだろう。

しかし、そこで私の思考はストップしてしまっていた。

相手がこのような話をするのは何故だろうか?

何故これにハマるのだろうか?

自分とは違う生き物だから、と思考放棄することなく相手の内在的論理への興味関心を持つ必要がある。

こんなことを考えないと会話ができないこと自体が問題な気もするが、これは仕方ない。

硬すぎる、真面目すぎて面白くない、と言われる原因かもしれない。

オープンソースインテリジェンス

最後に、オープンソースインテリジェンスについて。

このシリーズでは、毎度後半の章でこの話題が出されていた。

オープンソースインテリジェンスを活用する能力は、現代社会において日々増している。

こたつ記事やお門違いの専門家の意見が垂れ流されるようになっている昨今。

自分で一次情報にアクセスすること、公的機関の情報にアクセスすることの重要性は高まっていると感じる。

日本国内で一次情報へのアクセスの重要性を知るためには、国民民主党の定例記者会見(毎週金曜14時から)をお勧めする。

政治的な好き嫌いはおいておくとしても、この会見を見た後、翌日の朝刊やネットニュースで各社がどのように報じているのか、つまり2次情報にアクセスすると各社の文言選びやタイトルの付け方などから、各社の色が見えてくる。それと同時に自分が見ている2次情報メディアを固定化することの危うさも教えてくれる。

遊びの一環としてGood Judgmentに参加するようにしているが、ここでもその重要性は感じていた。 Good Judgmentは面白いサイトなので、後日取り上げたいと思う

しかし、世の中の動きを理解する上では、内在的論理や宗教背景をきちんと理解しなければオープンソースインテリジェンスを使いこなすこともできないと強く感じた。

最後に

この特別講義の内容は、全ての社会人が読むべきだと感じた。

ここで提示される世界を理解するための視点、文化理解なくして仕事はできない。

世界情勢に左右されない仕事など存在しない。さらにNISAなどに投資をする際に、世界の行く末によってはポートフォリオを変更する必要もある。

これらの知識がある人とない人では、その後の生活が大きく変わる、そんな1冊だった

ChatGPTによる添削


文章の評価(100点満点) 85点

理由

理解しやすさ:文章は論理的に整理されており、意図は明確。テーマに沿って展開されているため、読者に伝わりやすい。 読みやすさ:話し言葉に近いフレーズや、思考の流れをそのまま書き出している部分があり、読み手によっては冗長に感じる可能性がある。 説得力:筆者の視点が明確で、実体験を交えているため説得力がある。ただし、一部の比喩や例示がもう少し洗練されるとさらに良くなる。 改善ポイント 「特に」の多用

「特に」が短い文章の中で頻出しており、ややリズムが単調になる。 例:「特に宗教観。これは、人々の生活原理や文化、日常に落とし込まれている。」 → 改善案:「宗教観は、人々の生活原理や文化、日常に深く根付いている。」 「この」や「それ」がやや多い

例:「このシリーズで繰り返し語られていることではあるが、GDPに意味はあるのか?」 → 改善案:「本書では繰り返し語られているが、GDPに意味はあるのか?」 「~ができない」という否定表現が多め

「今の世界情勢について語ることはできない」「オープンソースインテリジェンスを使いこなすこともできない」など、否定表現が続くと重い印象になる。 例:「世界情勢について語ることはできない。」 → 改善案:「世界情勢を正しく捉えるには、深い理解が不可欠だ。」(肯定的な表現にすることで、前向きな印象になる) 会話調の部分を整理する

「(これは私が女性がほぼいない理系大学に通っていたため?いや環境のせいにするなよ)」 → 改善案:「私は女性がほぼいない理系大学に通っていたためかもしれない。しかし、それを環境のせいにするべきではないとも思う。」(もう少し客観的に整理すると、より洗練される) 「遊びの一環として」の部分

「遊びの一環としてGood Judgmentに参加するようにしているが」 → ここは「遊び」という表現よりも「興味深い試みとして」などの方が適切かもしれない。 総評 文章の意図は明確で、論理的に整理されている点は非常に良い。 もう少し表現を引き締めると、より洗練され、読みやすくなる。 カジュアルな言い回しとフォーマルな言い回しのバランスを調整すると、より読者層が広がる可能性がある。

読書記録

著者

semiramisu

公開日

2025 - 03 - 08

ライセンス CC BY-NC-SA 4.0