生かせる視点
大前研一さんの本は学びが多い
自分にはない視点や考え方を教えてくれるものが多い
勿論全てを鵜呑みにすることはないが考え方の幅を広げることはできる
第一章
ここで学びだったのは田中角栄先生の日本列島改造計画
この中で、国債を刷って良いから日本を整備しようと号令をかけた
この号令が出る前後では、いわゆるプライマリーバランスの黒字が当たり前であり国債を刷ることが異端であった(らしい)
しかし田中角栄先生はこれから人口が増えていく日本を成長せさる為、借金をすることを選んだ
今では当たり前の国債を刷る、も当時はなかった考えであり、その時代に未来の形を想像して新しく考えたのがこの計画である
そう考えると、前例主義で「これまで国債を刷ってきたから、今回も刷ろう」と考えて田中角栄先生が国債発行したわけではない
自分にも生かせる視点として
- 今の状況はどんなものか? その中でどんな投資や対策をするべきか、0ベースで考える
この視点があると感じた
国債発行やらMMTやらの議論については経済学者先生に任せる
今回は自分が仕事やプライベートで活かせそうな視点だけを纏めているので悪しからず
また長期政権についても、面白い視点があった
それが
「人気がないから、長期政権になる場合もある」 (意訳)
本当に熱狂的なファンがついた結果の長期政権もあるだろう
一方で、他にめぼしい対抗馬がいないため、その政党が長期政権を続けることもある
会社でも、長く続いているからといってその会社が素晴らしい!と無条件に褒めて良いものではないかも
まぁ、営利企業と政治では淘汰の原理が違うとは思うが
最低賃金と神の見えざる手
また、視点として興味深かったのは最低賃金の話
私自身出身の茨城と今の東京のアルバイト賃金の差に驚くことが多い
以前の時給で恐縮だが、茨城だと900円くらい、都内だと1300円くらい
まぁ、どちらでももっと高い低い企業はあるだろうが
地元ではバイトで生計を立てている友人もいるため、最低賃金の上昇は嬉しいニュースのだと感じていた
ただ、ここでもなるほどなと思う視点
それが、企業の本社機能について
確かに、企業としてみれば賃金が安く済むならその地域に出店する
結果そこで経済が生まれて、その地域の人が雇用され地域全体が潤う
また地方は家賃が安く固定費が浮く(車が必要ではあるが)
結果、手元に残るお金が都内より多いかもしれない
そんな中、最低賃金が上がったらどうなるか?
企業としては、ブランドイメージや人が多いことを考えれば人が多い首都圏や関西圏に店を出すようになる
これはそうだと思う
全く同じ賃金を払うなら、顧客が多い場所に店を出すべきで、結果田舎には出店しない
結果、地方が衰退に向かう(かも)しれない
この視点は自分の中になった
これが正しいかどうかは分からないが、自分がこの可能性を万に一つも考えていなかったことに驚いた
年収が上がる = 幸せ
と勝手に毒されていたような気がした
2章、3章について
1章以降については、私が咀嚼して日常に生かせる内容ではなかった
今の選挙制度の話や外交についての大前研一さんの考えが記されており、気になった人は見てください
まとめ
著者の発言内容全てを鵜呑みにするのは良くない
一方で、自分にはなかった視点を図書館で本を借りることで0円で学べるのは、良い時代だと思う
個人的には動画教材より本の方が知識の吸収も、活かすにも良いと思うのだが
動画の時代は終わらないのだろか…